かたつむりのゆっくりした動きと、渦巻きの殻の形が、
保育園の子ども達に大人気!
保育園でかたつむりを飼育する方法や、準備物、
また注意点などを紹介、解説していきます。
こんばんは!
男性保育士のあつみです!
梅雨の時期になると、
園庭や街の中でも、カタツムリを見かけるようになります。
ゆっくりした動きと、
面白い形が子ども達に大人気!
興味津々で観察していますね。
この記事では、
かたつむりの飼育方法や環境、飼育における注意点などを紹介します。
目次
■保育園でのかたつむりの飼育方法はとっても簡単!
かたつむりの飼育、お世話は、かなり簡単な部類です。
観察するだけでも楽しいので、
1歳児の乳児クラスからでも保育室に置くだけで楽しめますし、
霧吹きなど簡単なお世話なら、2歳児の子どもでも可能です。
幼児クラスになると、食べ物を与えて、
食べる物、食べない物を比較観察したり、
うんちの色を見てみる…など、楽しみ方が広がります。
●かたつむりの飼育環境
飼育ケースには、湿らせたキッチンペーパーや、
ペーパータオルを敷いておきましょう。

底面に土を敷き詰めて、ガチな環境作ってあげてもいいのですが、
お掃除やお手入れが大変です。
手軽に観察を楽しむなら、キッチンペーパーなどを使うといいですね。

清潔が保ちやすく、掃除もしやすい、観察もしやすいという、
いいことづくめです。
エサは、水分の多い野菜や、卵のカラです。
卵の殻は、カルシウムを摂取するために必要です。

カルシウムがたりないと、
他のカタツムリの殻をかじってしまう事も。
また、乾燥防止のために、
毎日の霧吹きは必須です。
汚れたらこまめに清潔にしましょう。
産卵させるためには、土が必要ですが、
飼育ケース全体に敷き詰める必要はありません。
瓶などに、5-10センチの深さで土を用意しておけばOK。
●かたつむりのエサ
かたつむりの食性は、雑食です。
野菜、果物で食べるもので、代表的なものは下記。
- キャベツ
- にんじん
- きゅうり
- コマツナ
- 林檎
主に、水分が多い野菜を食べます。
湿った新聞紙なども食べることも。
また、かたつむりは、殻を形成、維持するために、
カルシウムを摂取することが必要です。
カルシウム摂取に一番適しているのは、
- 卵の殻
を与える事です。

カタツムリをはじめ、だんごむしなども、
コンクリートをかじってカルシウムをとっていますよね。
■カタツムリの飼育環境に関する注意点
下記では、かたつむり飼育においての注意点を解説してまいります。
●乾燥注意!子ども達で霧吹き当番を決めよう
かたつむりは、乾燥にめっぽう弱いです。
かたつむりの飼育には、霧吹きが必須です。
また、子ども達でも出来る、一番簡単なお世話です。
自分から積極的に、また楽しんで世話が出来ます。
それが、興味を持つきっかけになり、じっくり観察する事に繋がります。

水気が多いと、汚れやすいので、
霧吹のしすぎにも注意!
●繁殖させない観察目的なら単体飼育で!
かたつむりって、後述しますが、
雌雄同体(オスでもありメスでもある)です。
2匹以上を飼育していると、交尾、繁殖します。
大量に生まれてしまいますので、お世話が大変です。
もし、卵から産まれる様子や、
赤ちゃんのかたつむりを見せてあげたい場合など、
目的があるなら複数で飼育して繁殖させてもOKです!
ただ、梅雨が終わるころに、逃がしてあげる前提で行いましょう。
●かたつむりの冬眠について
カタツムリは、20度を下回ると、
からに閉じこもったまま、まま冬眠してしまいます。
ただ、そのまま死んでしまう事もあります。
かたつむりって、梅雨の時期の飼育は比較的簡単ですが、
冬眠(越冬)を飼育下で行うのって、難しいです。
梅雨が終わる時期に、園庭などに帰してあげるといいですね。
日陰になり、隠れるような場所を作ってあげると、
そこをすみかにする事もありますので、
子ども達が自分で観察できるようにしてあげても、いいかもしれませんね。
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■かたつむりのフシギな生態
かたつむりって、うずまきの殻、
ゆっくりした動き、特徴的なぶよぶよの体、
さわると手につくネバネバ…謎の多い生き物です。
●カタツムリの繁殖について「雌雄同体」
カタツムリは、初夏頃に交尾をして、卵を産みます。
そして、驚きなのが、雌雄同体(しゆうどうたい)という特徴があります。
■カタツムリの交尾の動画(苦手な人は閲覧注意)

カタツムリって、オスにもメスにもなれる…というか、
オスの機能、メスの機能を、単体で両方有しています。
なにそれすごい。受けも攻めもOKというか、文字通り両刀というか。

やめんか!
●かたつむりが殻に閉じこもる理由
かたつむりが、殻に閉じこもって、
入口に膜を貼ってしまう事があります。
かたつむりが膜を張り、閉じこもるのは、
飼育環境が、乾燥しているからです。
カタツムリって、体の水分が非常に多く、
乾燥してしまうと死んでしまいます。

かたつむりが閉じこもるのって、
乾燥し、水分がなくなってきたときです。
カラカラになるのを防ぐために、閉じこもって水分を維持します。

霧吹で加湿すれば、でてくることもありますよ。
●殻をとったら、なめくじになるの?
かたつむりとなめくじは別の生き物です。
かたつむりには、生まれた時から殻がついており、殻も体の器官のひとつです。
殻の中に内蔵もありますので、取ったりしたら、死んでしまいます。
●からの巻き方の方向について
ほとんどの場合は、かたつむりのカラは右巻きです。
まれに、左巻きになっている物もあります。
また、模様についても、同じ種類であっても様々で、個体差があります。
●かたつむりに、口や歯ってあるの?
かたつむりの口は、
歯舌(しぜつ)と言われる形状になっています。
歯舌とは、やすり状になっており、
食べ物を削り取って食べます。
歯の数は、なんと一万本以上あります。

かたつむりが、エサをたべている時の音をきくと、
けずりとって食べるような音が聞こえます。
●かたつむりのうんち(フン)の色って?
かたつむりの特徴のひとつとして、
食べた物によって、フンの色がかわるというものがあります。
有名なものでいえば、ニンジンですね。
うんちがニンジンと同じ色になるので、子ども達も興味津々です。
湿らせた紙も食べるので、
色付きの折り紙を食べさせると…?

ただ、やっぱり野菜のほうがすきなようで、
紙と野菜を入れておくと、野菜のほうを食べます。
●かたつむりの触覚について
「でんでんむしむしかたつむり、お前の目玉はどこにある?」
かたつむりには、長い触覚と、短い触覚があります。
- 長い触覚=先端に目がある
- 短い触覚=においを感知する
という役割があります。

ちなみに、この触覚…
切り取られても、3カ月くらいで再生します。

もし、触覚がないかたつむりがいたら、
実際に飼育して、再生する様子を観察してもいいですね。
●かたつむりは寄生虫や病気が危険?
かたつむりというと、寄生虫が多い…
というイメージをもつ人がいます。
実際に、カタツムリの寄生虫の保有率は90%以上となります。
ただ、基本的に野生の生き物って、
どんなものでも、寄生虫は普通に存在します。
カタツムリの寄生虫は多いですが、
かえるだって、ザリガニだって、
蝶の幼虫の青虫にも、バッタにだって、寄生虫は存在します。
園庭でいろんなものにベタベタ触ってますし、
別に特別な事でも、取り立てて騒ぐことでもありません。
生で食べたり、極端に危険な事をしなければ、
しっかり手を洗う事を行う事が大切です。
ただ、それってカタツムリにだけに言える事ではなく、
全ての生き物にも言える事ですよね。
●かたつむりの共食いについて
かたつむりの殻を構成する主な成分は、カルシウムです。
カルシウムが足りなくなると、同居している他のカタツムリの、
殻をかじってしまう事があります。
ある意味、共食いと呼べるかもしれません。
卵の殻などいれる事で、カルシウム摂取のために、
食べている姿が観察できます。
●カタツムリとあじさいについて
かたつむりって、
アジサイとセットになっているイメージがあります。
しかし、アジサイの葉っぱって、青酸性で、
カタツムリのエサにはなりません。

飼育ケース内に、かざりで入れるのはOK!
でも、ちゃんと他にえさも入れてあげてくださいね。
■童謡「かたつむり(でんでんむし)」
■曲名:童謡「かたつむり」
■作詞&作曲:文部省唱歌
■歌詞:
でんでん むしむし かたつむり
おまえのあたまは どこにある
つのだせ やりだせ あたまだせ
でんでん むしむし かたつむり
おまえのめだまは どこにある
つのだせ やりだせ めだまだせ
■かたつむりに関する絵本
折角かたつむりを飼育するのであれば、
関連する絵本や、又図鑑なども、
子ども達が自由に見れるようにしておくといいですね♪
かたつむり飼育は、保育園や幼稚園の子ども達でも、簡単に出来、
また、観察するのがとても楽しい生き物です。
子ども達が興味を持ったら、是非、体験させてあげてくださいね。
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