子ども子育て支援新制度の概要やメリットと保育料の問題点とは

2015年から新制度である、子ども子育て支援新制度。
子ども子育て新制度で得られるのはメリットだけでなく…
家庭の状況によっては、今までよりも保育料が上がったりする問題点があったりします。
子ども子育て支援新制度が、どういった概要であるかを解説していきます。
こんばんは!
男性保育士のあつみです。
さて、保育士や幼稚園教諭にとっては、今更聞けない、
子ども、子育て新制度について解説します。
これは、27年4月から実装された制度になりますが、
みなさんの努めている保育園や幼稚園でも、こういう話が出たのではないでしょうか。
この記事を書いた人

あつみ先生
保育士/幼稚園教諭/保育教諭|現役8年目|今年は0歳児担任|SNSフォロワー累計17000人↑|見てきた子ども達は250人↑|保育士ライター(MAMADAYS/ほいくらいふ等)|書籍出版「保育製作365日/100均知育365日」|30万PV保育士ブロガー|ピンタレスト月間250万PV|離乳食インストラクター4期卒セミナー講師|詳しいプロフィールはこちら
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■いまさら聞けない!子ども子育て支援新制度とは?
●新制度の目玉の一つである認定こども園
私の勤めている園は、
4月から幼保連携型認定こども園になりました。
保育園からの移行ですね。
おそらく、多くの園が認定こども園になってると思います。
また、認定こども園に勤める有資格者の職員は、
保育士ではなく、保育教諭という呼び名になります。
私のやることは変わっていませんが笑
それにあたり、
去年から、1号やら2号だどーなの時間がどーなのと、
会議で何度も話し合ってきました。
きっと、保育者の皆さん、皆そうだと思います笑
文科省HPの概要を確認し、もう一度、学習するとともに、
私みたいな難しい事が苦手な(笑)新米の保育者さんに向けて、
極限まで分かりやすくまとめてみました。
文科省の下記解説を参考にしています。
参照元①(文科省HPより解説PDF)
参照元②
また、まだ勉強中の養成校の学生さんに向けても、
シェアしておきたいなってことで、記録していきますね。
●子ども子育て支援新制度の概要と目的
幼稚園教育要領と、保育所保育指針を合体させて、両方の機能を持つようにして、
子育て事業の充実を目指す、という事です。
また、今までは保育園と幼稚園で管轄も財源もバラバラでした。
これらの財源を一元管理し、子ども子育ての施設について、
二重行政をなくすというものになります。
(文科省HPより:画像クリックで大きくなります)
この制度の目的は、質の高い保育の提供と、
保育の拡充、子育て支援の充実を目的としています。
また、待機児童の問題にたいして、
潜在的な需要をしっかり把握して、
対応していく事も目的です。
●一時的に保育料が上がる仕組み
子育ての充足を目指す今回の新制度ですが、
就労状況により、保育料が上がってしまった家庭もあります。
これは家庭にとっては大問題ですね!
しかし、一時的なものです。
その仕組みとしては、
保育料の計算方法が変わったからです。
新制度前までの保育料の計算は、
前年の所得税で計算されていました。
しかし今回の新制度では、
住民税の所得割課税額で計算されます。
この双方には、決まるタイミングにズレがあるため、
働きに出ている期間や、
育休などで休んでいた期間がある家庭の場合、
保育料を計算されるタイミングによっては、
今までより高くなる場合もあります。
●9月から保育料が元に戻ります。
住民税の額により、
保育料が再計算されるのは、9月です。
保育料の切り替えは9月に行われます。
(参考:文科省PDF)
それまでは辛抱!ってことですね。
でも、何らかの対策はあってもよかったと思います。
こういう細かい所にも責任もって進められればよかったのですが。
●子ども子育て支援新制度はいつから?
平成27年4月から施行されました。
うちの園も、このタイミングで
幼保連携型認定こども園になっちゃいました。
●これまでの幼児教育と何が変わる?
基本的に目指すところは変わりません。
質の高い教育保育を提供していくことが目標です。
認定こども園において、
保育園保育指針や、幼稚園教育要領は、
使わなくなります。
認定こども園は、
「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」
という、新しい要領にもとづいて運営されます。
使わなくなるという言い方をしましたが、
内容的には今までと変わりません。
単に、保育園保育指針と、幼稚園教育要領の、
いい所だけをまとめて焼き直して、新しくまとめただけです。
●園独自の教育保育は出来ないのか?
そういうことではないです。
園独自の特色ある保育が出来ないってわけじゃないですよ!
「基本的な部分は自治体の指針と共有したい」
という事ですね。
なので、基本的に今まで通り、
園に特色を持たせたまま、保育を行う事ができます。
全てがすべて、国や自治体の方針に従え!
って言ってるではないのです。
新制度は、主に管理を楽にすることで、
効率よく運用したり無駄コスト下げるのが大きな目的ですしね。
保育の内容について厳しくどうのっていう、制度ではないですよ。
●子ども子育て支援新制度の財源は?
消費財から使われています。
消費財から使われています。
7000億以上、安定的に確保していきたいようです。
この制度を設定しているときには、
平成27年10月から、
消費税を聞上げる予定でしたが、
現在、延期されています。
●市町村が中心になり実施
市町村を中心に実施していきます。
保育の需要を把握して、それに基づき、
5カ年の計画を、市町村が作ります。
需要を満たすための供給体制を整えていくのが、
大きな柱になっています。
待機児童の問題を解決するために必要なことで、
潜在的な需要をしっかり把握して対応していく事が求められますね。
そして、その需要に基づき、それらを満たすために、
供給体制を整えていく事を目指します。
●保育計画に、自治体が関わっていく。
今までは、特に私立園は、その園独自の方針などありましたが、
今回の施策にあたっては、
該当する自治体、市町村が、教育、保育方針に絡んできます。
そして、後述しますが、新体制においては、
この計画を、しっかり園でも受け入れて運営していく必要があります。
市町村にとっては、そんな幼児期の教育の計画を作る事は
初めての制度改正ですね!
●子どもが受ける施設利用の認定
また、この仕組みは、
子どもをお持ちの保護者が居住する市町村から、
一定の認定を言うものを受けて、
幼稚園や、認定こども園を利用することになります。
認定と言う仕組みは、
客観的な保護者の就労状況をもとに判定されます。
一日4時間を標準とする教育時間(幼稚園枠)
を利用するかあるいは、
8時間~11時間という保育の時間(保育園枠)
を利用するかということを、
1号、2号、3号という認定を受ける仕組みになります。
●どんな認定がされるの?(1号2号3号)
1号、2号、3号という条件で分けられますが、
これは、客観的な保護者の就労状況や、状態に応じて、決められます。
認定こども園では、幼稚園の教育的な側面と、
保育園の児童福祉施設としての側面の両方を持っていますが、
- 一日4時間を標準とした、教育時間を利用するのか
- 8時間~11時間という、保育の時間を利用するのか
ということが、
保護者の状況により、それぞれ、
お住まいの自治体によって、決められるのです。
この区分が、1号、2号、3号といった形で、
それぞれの子どもに、認定されていきます。
●バラバラだった財政支援を、ひとまとめに。
この新制度が施行される以前では、
幼稚園と保育園での違いや、
条件などによって、財政支援がバラバラでした。
でも、この子ども・子育て支援ん新制度では、
認定こども園となることで、
「施設型給付」という形で、受け取れることになります。
また、給付を受けるには、
市町村の確認を受けることが、必要になってきます。
この、 ”確認”の手続きを通して、「施設型給付」を受けるかわりに、
市町村で定めた、5カ年計画の実現に、手を携え、
協力していくという関係におかれるという事になります。
要は、給付金で援助するから、
市町村で決めた教育保育計画にも、従ってね、ってことです。
●新制度のポイント
まず、この新制度の成立の経緯としては、
平成24年8月に自民党、公明党、民主党の、
与野党3党合意をもとに成立した制度です。
この新制度は、消費税の引き上げを含む
社会保障の一体改革の一部として、
成立したものなのです。
そして、この制度の大きな柱の一つとして、
消費税からの安定財源の、
0.7兆円を確保していった上で、
児童施設である、
認定こども園、幼稚園、保育所、小規模保育、
家庭的保育、一時預かり、学童クラブ等、
教育、保育、子育て支援を安定的にしていこう、
というものがあります。
その財政支援の仕組みを共通にしていくというのが、
この新制度の大きな内容なのです。
今までは文科省と厚労省で管轄が違い、
ややこしかった問題を、 一元管理ってわけですね。
●子どもがうける認定
この仕組みのポイントとしては、
市町村が、実施主体として、中心的な役割を果たすことになります。
市町村は、5カ年計画を通して、
教育、保育、子育て支援の事業を、計画的に実施していくということになるのです。
それに従っていくと言う形で、認定こども園は運営されていきます。
また、市町村は、この事業を利用するお子さんそれぞれに責任を持つ必要があります。
そのために、その居住地の市町村においての
認定こども園、幼稚園、保育所を利用するにあたって、
一定の条件に応じて、
教育時間を 保育時間など、施設を利用する時間の
認定というものを受けます。
その認定は、三つに分けられます。
- 1号(いわゆる幼稚園枠)
- 2号(いわゆる保育園の幼児枠)
- 3号(いわゆる保育園の乳児枠)
という認定区分になります。
(詳しくはまた説明しますね!)●5カ年計画に協力する義務
また、この教育や保育を、この新制度で実施していくにあたって、
給付を受ける施設を、市町村が、確認するという手続きをしていく中で、
利用定員というのを定めて、計画に位置付けられていきます。つまり、市町村の、保育教育計画である、
5カ年計画に参加して、協力しますよ!ってことですね。参加、協力を表明すれば、
市町村と計画の達成に向けて、一緒に頑張っていくという関係におかれます。
それにより、施設型給付を受けられるのです。この応諾義務を受け入れて、市町村の運営基準に従ってください、ってことです。
もちろん、新制度に加わらず、現行の幼稚園、
保育園の形態で運営していくのも、OKです。ただ、行政としては、どんどんこども園を増やしていきたいと考えていますね。
●財政支援の仕組みはどうなるの?
この新制度にすることで、 いままで保育園、幼稚園で
バラバラった財政支援が、 整います。
施設型給付という形で、
施設共有の財政支援の仕組みが整う事になります。また、その給付を受けるためには、
市区町村の確認、認定を受けることが必要です。この確認を通して、定員など、需要と供給を把握していくことになり、
市町村の5カ年計画の実現に手を携え、協力していくことになります。●幼稚園やこども園が、どう改善されますか?
待機児童の問題の解決も大きな目的ですが、
質のいい保育の充足のために、
職員の配置を引き上げるためにも、
お金が使って指導体制を作っていく方針になってます。採用や、労働環境が厳しいのです。
処遇改善や、人件費のベースアップに使う予定がされてます。その他にも、預かり保育にもお金かけていく予定です。
●新制度で職員の処遇は改善されるのか?
上記でも書いた通り、処遇改善が考えられています。
平成24年度にも保育士について、臨時の特例事業と言う事で、
安心こども基金というのを活用して、
保育士の処遇改善事業というのが、先行してスタートしていました。うちも年度末に貰いましたね!処遇改善費!
ちょっとでしたが…
処遇改善費だけじゃ、根本的な解決になってないですよね・・・今回の消費税財源を通じて、全国的に処遇改善を
国のモデル的な人件費に対して、
3%のベースアップの加算を 実施していきます。また、これから一兆円ほど確保できたら、
5%のベースアップを実施していく予定があります。はよお願い!
●認定こども園についての関連記事
認定子こども園、や保育園、幼稚園に入るためには?
また、この記事は私が文科省のウェブサイトや資料を参照し、
伝えやすくまとめたものになりますので、
情報が最新でなかったり、間違っている可能性もありますので、
指摘、間違い、ツッコミ等あれば、気軽くコメントでもメッセージでもくださいね。
適時加筆修正、していきます。
コメント
コメント一覧 (2件)
素晴らしいまとめをありがとうございます。携帯で読みましが、常に動くバナーが、うざすぎてどうにも集中できません。ましなサイトに移動願えませんか?
よろしくお願いします
こんばんは!コメントありがとうございます。
また制度が変更になったり、新しくなったときは、
加筆修正を加えていきますね!
広告については申し訳ありません!
このサイトでは、忍者アクセス解析というツールを使っています。
どうやら、この忍者アクセス解析を使うと、
スマホでサイトを見た時にバナー広告が出てしまうようです。
アクセス解析はこのブログに、ヤフーやグーグルで
どんなキーワードで検索して来ているのか?
という事を調べるために使っています。
それで保育者とか先生の悩みとか知りたい事とか、リアルな情報が分かるので、
そういう悩みを解決できるように、更新しています。
なので申し訳ないですが、アクセス解析を外すことは出来ないのですが…
調べてみると、スマホのインターネット閲覧ソフトの、
グーグルクロームや、ファイアフォックスだと、
一部のバナー広告をブロックできるよう、設定が出来るみたいです。
(スマホの設定は専門外です!すみません)