保育園や幼稚園に勤めて、担任になると、
月案や、月間カリキュラムと呼ばれる、
月間指導計画は必ず作成しなくちゃですよね。
これは、その月にどんな保育を進めていくかの計画表です。
始めて書くときは、どんな風に書けばいいのか、不安でした。
こんばんは!
男性保育士のあつみです。
この記事では、私が初めて月案を作成する時に
どうやって書いたかや、月案を書くときに意識していくポイントなどを、
記録していきますね!
目次
■月案や指導計画の効率のいい書き方を紹介
子どもの保育に専念するためにも、 書類関係に頭を悩ませたり、時間をかけたりするのは、 あまりしたくないですよね。しかし、日々の保育は指導計画をもとに組み立てられています。
初めてその年齢のクラスを受け持ったり、 右も左も分からない状況から書くのは、相当な苦労です。
そこで活用するのは、保育専門誌や参考書です。
●指導計画や月案のカンニングペーパー
保育専門誌の紹介
保育専門誌には、指導計画の例が掲載されています。
先生達の間では、指導案のカンニングペーパーと呼ばれています笑
保育専門誌と言うのは…
上記のような、保育士幼稚園教諭に向けた専門の情報誌になります。
毎月発売される月刊タイプのものや、隔月ごとに出ているシリーズなど、スタイルは様々。
該当するその月の月案のサンプル例文のテンプレートが掲載されています。
また、特集、コラム、懇談面談対策を始め、 月の歌や手遊び、制作アイデアの型紙などなど…
その時期の保育に役立つ情報が、多数収録されています。
様々な出版社から、いろんなものが出ています。
この6誌が有名であり、よく参考にされています。
絵柄の好みや、それぞれの特色がありますので、 最初はいろんな保育雑誌を見て、自分に合うものを探しましょう!

ちなみに私の個人的な好みですが、
製作案や壁面ネタ、付録が充実しているピコロがお気に入りです笑
保育専門誌の内容は?月案の例が掲載されている。
さて、いずれの保育専門誌でも、 必ずその月の月案の例などが掲載されています。
例えば私が使っているピコロという保育専門誌。
ピコロに限らず、上記専門誌にはどれでも、 日々の保育ネタである手遊びや歌、リズムなど、
年齢別の活動や製作アイデアに加えて、 おたより用のカット集や製作型紙などが収録されています。
そして、巻末についているのは月案など指導計画の書き方。
これは4歳児の4月の月間指導計画、所謂月案の例。
それぞれの年齢別に、掲載されています。
これらを参考にしながら、目の前の子ども達の姿に合わせて、 必要な個所を修正、追記していきましょう。
これは年間指導計画。
年度末、年始号などには、 年間指導計画の例が掲載されている事が多いです。
書き方の基本がわかれば、書類を書くのも、 随分スムーズになってきます。ぜひ活用してみてください。
もし毎月買うのが面倒…という方は、 年齢別に一冊にまとまった指導計画の書き方の参考書も、
それぞれの出版社から出ているため、探してみてくださいね。
●初めてでも月案が書ける方法
初めての担任であったり、園が変わったりすると、
白紙の状態から、何を書けばいいのか、サッパリ分からない…であったり、
月案を書く用紙の書式、フォーマットが違うから、どう書けばいいのか?
分からない時がありますよね。
私は、初めて月案を書くときには、
年間指導計画、年間カリキュラムの書き方と同じように、
去年の月案を見せてもって、それを参考に書きました。
見せてもらう時は主任の先生などに、これまでの月案がないか、聞いてみましょう。
必ず園で保管されているので、参考にしたいと言えば、見せてくれるはずです。
ポイント
これまでの月案や月間指導計画を見せてもらったからと言って、丸写しはNG!
必ず、目の前の子ども達を見て、知りうる情報を集めることです。
・関わるのが初めての場合
もし、関わるのが初めての子どもであれば、
- 児童票
- 今までの保育日誌
- 個人記録
- これまで受け持っていた先生に話を聞く
などもあります。
・実際に子どもを見て確かめるポイント
- どこまで生活習慣が自立出来ているか?
- どんな遊びを楽しんでいるか?
- 友達とどんな関わり方をしているか?
- 何に興味関心があるか?
などをしっかりと、チェックしてみましょう。
しっかり見ることで、
あ、ここが足りてないなとか、
こんなふうになってほしいな、とか、
見えてくるようになります。
- 例
順番ぬかししないでほしいな…や、
しっかり気持ちを言葉で伝えられるようにしてあげたいな…とか。
●指導という言葉に縛られ過ぎないで!
しっかり計画を立てて、あとは月案に沿って、進めるだけ!
と思っても、指導ばかりに目を捕らわれて、
関わり方、援助の仕方を間違わないように!
目の前にいるのは、生の子どもです。
材料を提供して、ただルールを教えて、
ハイ、これやって、と指示で終わるのは、だめですね。
感動も生まれなければ、何も面白くないですし、
子ども達も、自分から進んでやろうとは、思わないです。
相手は子ども、されど子どもです。
自分が思った通りには、動かないものです。
子どもが、安心して取り組み、挑戦し、喜び、満足感、意欲、待つ態度…
等が身に着くように、援助していく必要があります。
実際、保育指針の中にも、指導するという言葉は、あまり使われていません。
どちらかというと、
育てる、養う、培う、配慮する、援助するといった表現が多く使われています。
保育とは、ねらいや内容を環境の中に組み込んで
子ども自身が、環境に関わっていけるようにする事が大切です。
そこからさまざまな活動と、体験が生まれます。
●子ども達の状況を把握することが大切
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月間指導計画は、目の前の子ども達の状態を考えたうえで、
次の月の計画を記したものです。
- 何を意識して過ごしたか?
- 何を身につけたか?
- どんな所でつまづいたているか?
- 今はどんな遊びを楽しんでいるか?
など、月間指導計画を立てる時に必要なのは、
子ども達の状況の把握ですね。
このために、今までの保育日誌や、
個人記録、連絡帳、などは、重要な資料となります。
- 子どもの実態
- 家庭環境の実態
- 家庭との連携
など、様々な情報をチェックしてから、
考えていきましょう。
●特に3~4月は重要
卒園、進級、入学と、行事盛りだくさんの時期で、
子ども達にも、職員も、バタバタで忙しい時期であります。
(特に0歳とか1歳は戦場!)
しっかりと準備と環境を整えていく事で、子ども達が落ち着いて過ごせるように、
また気持ちをしっかりと受け止めていき、信頼関係を築いていく必要がありますね。
環境の変化に慣れていくには、少し時間がかかります。
でも、しっかり環境を作ってあげれば、 必ず落ち着いていきますよ!
●月案に書く項目
その月の目標、ねらい
これはその名の通り、その月のねらいを書きます。
この時のポイントは、ただ何となく書くのではなく、
年間カリキュラム、年間指導計画を踏まえた上で、
先月の子どもの姿を思い出しながら、
今のその子どもの姿と現状を客観的に見つめます。
そして、そこからどうなってほしいか?を考えて、目標に設定します。
年間指導計画や、年カリの最終的な目標に届くように、
スモールステップで進めていきましょう。
子どもの発達の姿
子どもの現段階の姿を書きます。
発達や発育は、個人差がある事を意識していきます。
その上で、クラス全体としての様子を書いていきましょう。
保育内容
具体的に身につけたい事や、目指したい事を書いていきます。
例えば、
- 新しい生活リズムに慣れる…
- 外で思い切り体を動かし遊びを楽しむ…
- 自分の気持ちを言葉で伝える…
等々。
また、項目ごとに分けられている場合もあります。
私の勤めて居る園では、5領域ごとに書く欄がありました…(しんどい!)
- 健康
その時期どんな事に気を付けるか?
夏であれば水分補給
冬であれば手洗いうがいなど - 人間関係
言葉で気持ちを伝える
貸して ありがとう ごめんなさいを言葉でいうなど - 環境
好きな遊びを選んで遊べるようコーナー保育を設定する、
年末であれば、皆で保育室の大掃除をする など - 言葉
こんな絵本を読むなど具体的にタイトルを書く など - 表現
今月はこんな歌を歌う、
こんな製作、こんな描画をする など
具体的な援助、関わり
これは、ねらいや、保育内容に対して、
どういった関わりをしていくか?と書いていきます。
ねらいが、自分の気持ちを言葉で伝える…という事であれば、
トラブルになった時、なりそうな時に、
子どもが自分の気持ちをうまく伝えられなかった場合、
保育者が仲立ちとなり、気持ちを代弁することで、
お互いの気持ちが分かるようにする…など、
ねらいを達成するために、保育者がどう動くかを、
考えて書いていきましょう。
反省、評価
この欄は、その月が終わってから、どうであったかを書きます。
- この配慮が足りていなかった
- 目標はここまで設定したがここは出来なかった
- こんな子どもの姿を予想したが、違っていた
- なので、来月からはここを改善していく
など、来月に向けて活かせるように、
繋げていけるように考えながら、書きましょう。
■月案の参考になる保育専門誌や保育雑誌
主に、全年齢対応で、毎月出る月刊誌と、
一冊あればその学年が一年対応できる、年齢別タイプの、
二種類の参考書があります。
全年齢対応の月刊誌タイプ
主に毎月、発行されるもの。
特徴としては、常に新鮮で新しい情報が掲載されている事。
また、コラムや保育関係の読み物なども充実。
こういった月刊誌の保育雑誌のメリットとしては、
0歳児、1歳児、2歳児、3歳児、4歳児、5歳児、
すべての年齢に対応した情報や製作案、壁面ネタなどが掲載されています。
またその月の、月案の書き方などが載っている事です。
よって、毎月、とりあえず買っとけばOK。
掲載される情報も新鮮な新しく、コラム、読み物も充実しています。
デメリットとしては、 何歳児のクラスの先生が読んでもいいように、
全年齢の保育の情報が、まんべんなく収録されています。
「○○歳児クラスだけの情報が知りたいのに!」
というように、自分の受け持ちのクラスの年齢の事だけ考えると、
それぞれの情報は、薄くなりがちです。
その学年のクラス特化の参考書タイプ
このタイプは、一冊でその学年の全てを網羅するタイプです。
メリットとしては、
月刊誌のように毎月買いなおす必要がない事です。
コスパがいいです。
そして、余計な情報が載っておらず、本当にその学年、
クラスを運営していくための情報が凝縮されている事です。
もし、興味がある方は、下記の記事もご参考ください。
保育雑誌の特徴をまとめてあります。
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