初めての保育園で月案の指導計画とねらいの書き方
保育園や幼稚園に勤めて、担任になると、
月案や、月間カリキュラムと呼ばれる、
月間指導計画は必ず作成しなくちゃですよね。
これは、その月にどんな保育を進めていくかの計画表です。
始めて書くときは、どんな風に書けばいいのか、不安でした。
こんばんは!
男性保育士のあつみです。
この記事では、私が初めて月案を作成する時に
どうやって書いたかや、月案を書くときに意識していくポイントなどを、
記録していきますね!
この記事を書いた人
あつみ先生
保育士/幼稚園教諭/保育教諭|現役8年目|今年は0歳児担任|SNSフォロワー累計17000人↑|見てきた子ども達は250人↑|保育士ライター(MAMADAYS/ほいくらいふ等)|書籍出版「保育製作365日/100均知育365日」|30万PV保育士ブロガー|ピンタレスト月間250万PV|離乳食インストラクター4期卒セミナー講師|詳しいプロフィールはこちら
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あつみ先生
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■月案や指導計画の効率のいい書き方を紹介
子どもの保育に専念するためにも、 書類関係に頭を悩ませたり、時間をかけたりするのは、 あまりしたくないですよね。しかし、日々の保育は指導計画をもとに組み立てられています。
初めてその年齢のクラスを受け持ったり、 右も左も分からない状況から書くのは、相当な苦労です。
そこで活用するのは、保育専門誌や参考書です。
●指導計画や月案のカンニングペーパー
保育専門誌の紹介
保育専門誌には、指導計画の例が掲載されています。
先生達の間では、指導案のカンニングペーパーと呼ばれています笑
保育専門誌と言うのは…
上記のような、保育士幼稚園教諭に向けた専門の情報誌になります。
毎月発売される月刊タイプのものや、隔月ごとに出ているシリーズなど、スタイルは様々。
該当するその月の月案のサンプル文例のテンプレートが掲載されています。
また、特集、コラム、懇談面談対策を始め、 月の歌や手遊び、制作アイデアの型紙などなど…
その時期の保育に役立つ情報が、多数収録されています。
様々な出版社から、いろんなものが出ています。
この6誌が有名であり、よく参考にされています。
絵柄の好みや、それぞれの特色がありますので、 最初はいろんな保育雑誌を見て、自分に合うものを探しましょう!
製作案や壁面ネタ、付録が充実しているピコロがお気に入りです笑[/ふきだし]
保育専門誌の内容は?月案の例が掲載されている。
さて、いずれの保育専門誌でも、 必ずその月の月案の例などが掲載されています。
例えば私が使っているピコロという保育専門誌。
ピコロに限らず、上記専門誌にはどれでも、 日々の保育ネタである手遊びや歌、リズムなど、
年齢別の活動や製作アイデアに加えて、 おたより用のカット集や製作型紙などが収録されています。
そして、巻末についているのは月案など指導計画の書き方。
これは4歳児の4月の月間指導計画、所謂月案の例。
それぞれの年齢別に、掲載されています。
これらを参考にしながら、目の前の子ども達の姿に合わせて、 必要な個所を修正、追記していきましょう。
これは年間指導計画。
年度末、年始号などには、 年間指導計画の例が掲載されている事が多いです。
書き方の基本がわかれば、書類を書くのも、 随分スムーズになってきます。ぜひ活用してみてください。
もし毎月買うのが面倒…という方は、 年齢別に一冊にまとまった指導計画の書き方の参考書も、
それぞれの出版社から出ているため、探してみてくださいね。
●初めてでも月案が書ける方法
初めての担任であったり、園が変わったりすると、
白紙の状態から、何を書けばいいのか、サッパリ分からない…であったり、
月案を書く用紙の書式、フォーマットが違うから、どう書けばいいのか?
分からない時がありますよね。
私は、初めて月案を書くときには、
年間指導計画、年間カリキュラムの書き方と同じように、
去年の月案を見せてもって、それを参考に書きました。
見せてもらう時は主任の先生などに、これまでの月案がないか、聞いてみましょう。
必ず園で保管されているので、参考にしたいと言えば、見せてくれるはずです。
ポイント
これまでの月案や月間指導計画を見せてもらったからと言って、丸写しはNG!
必ず、目の前の子ども達を見て、知りうる情報を集めることです。
・関わるのが初めての場合
もし、関わるのが初めての子どもであれば、
- 児童票
- 今までの保育日誌
- 個人記録
- これまで受け持っていた先生に話を聞く
などもあります。
・実際に子どもを見て確かめるポイント
- どこまで生活習慣が自立出来ているか?
- どんな遊びを楽しんでいるか?
- 友達とどんな関わり方をしているか?
- 何に興味関心があるか?
などをしっかりと、チェックしてみましょう。
しっかり見ることで、
あ、ここが足りてないなとか、
こんなふうになってほしいな、とか、
見えてくるようになります。
- 例
順番ぬかししないでほしいな…や、
しっかり気持ちを言葉で伝えられるようにしてあげたいな…とか。
●指導という言葉に縛られ過ぎないで!
しっかり計画を立てて、あとは月案に沿って、進めるだけ!
と思っても、指導ばかりに目を捕らわれて、
関わり方、援助の仕方を間違わないように!
目の前にいるのは、生の子どもです。
材料を提供して、ただルールを教えて、
ハイ、これやって、と指示で終わるのは、だめですね。
感動も生まれなければ、何も面白くないですし、
子ども達も、自分から進んでやろうとは、思わないです。
相手は子ども、されど子どもです。
自分が思った通りには、動かないものです。
子どもが、安心して取り組み、挑戦し、喜び、満足感、意欲、待つ態度…
等が身に着くように、援助していく必要があります。
実際、保育指針の中にも、指導するという言葉は、あまり使われていません。
どちらかというと、
育てる、養う、培う、配慮する、援助するといった表現が多く使われています。
保育とは、ねらいや内容を環境の中に組み込んで
子ども自身が、環境に関わっていけるようにする事が大切です。
そこからさまざまな活動と、体験が生まれます。
●子ども達の状況を把握することが大切
月間指導計画は、目の前の子ども達の状態を考えたうえで、
次の月の計画を記したものです。
- 何を意識して過ごしたか?
- 何を身につけたか?
- どんな所でつまづいたているか?
- 今はどんな遊びを楽しんでいるか?
など、月間指導計画を立てる時に必要なのは、
子ども達の状況の把握ですね。
このために、今までの保育日誌や、
個人記録、連絡帳、などは、重要な資料となります。
- 子どもの実態
- 家庭環境の実態
- 家庭との連携
など、様々な情報をチェックしてから、
考えていきましょう。
●特に3~4月は重要
卒園、進級、入学と、行事盛りだくさんの時期で、
子ども達にも、職員も、バタバタで忙しい時期であります。
(特に0歳とか1歳は戦場!)
しっかりと準備と環境を整えていく事で、子ども達が落ち着いて過ごせるように、
また気持ちをしっかりと受け止めていき、信頼関係を築いていく必要がありますね。
環境の変化に慣れていくには、少し時間がかかります。
でも、しっかり環境を作ってあげれば、 必ず落ち着いていきますよ!
●月案に書く項目
その月の目標、ねらい
これはその名の通り、その月のねらいを書きます。
この時のポイントは、ただ何となく書くのではなく、
年間カリキュラム、年間指導計画を踏まえた上で、
先月の子どもの姿を思い出しながら、
今のその子どもの姿と現状を客観的に見つめます。
そして、そこからどうなってほしいか?を考えて、目標に設定します。
年間指導計画や、年カリの最終的な目標に届くように、
スモールステップで進めていきましょう。
子どもの発達の姿
子どもの現段階の姿を書きます。
発達や発育は、個人差がある事を意識していきます。
その上で、クラス全体としての様子を書いていきましょう。
保育内容
具体的に身につけたい事や、目指したい事を書いていきます。
例えば、
- 新しい生活リズムに慣れる…
- 外で思い切り体を動かし遊びを楽しむ…
- 自分の気持ちを言葉で伝える…
等々。
また、項目ごとに分けられている場合もあります。
私の勤めて居る園では、5領域ごとに書く欄がありました…(しんどい!)
- 健康
その時期どんな事に気を付けるか?
夏であれば水分補給
冬であれば手洗いうがいなど - 人間関係
言葉で気持ちを伝える
貸して ありがとう ごめんなさいを言葉でいうなど - 環境
好きな遊びを選んで遊べるようコーナー保育を設定する、
年末であれば、皆で保育室の大掃除をする など - 言葉
こんな絵本を読むなど具体的にタイトルを書く など - 表現
今月はこんな歌を歌う、
こんな製作、こんな描画をする など
具体的な援助、関わり
これは、ねらいや、保育内容に対して、
どういった関わりをしていくか?と書いていきます。
ねらいが、自分の気持ちを言葉で伝える…という事であれば、
トラブルになった時、なりそうな時に、
子どもが自分の気持ちをうまく伝えられなかった場合、
保育者が仲立ちとなり、気持ちを代弁することで、
お互いの気持ちが分かるようにする…など、
ねらいを達成するために、保育者がどう動くかを、
考えて書いていきましょう。
反省、評価
この欄は、その月が終わってから、どうであったかを書きます。
- この配慮が足りていなかった
- 目標はここまで設定したがここは出来なかった
- こんな子どもの姿を予想したが、違っていた
- なので、来月からはここを改善していく
など、来月に向けて活かせるように、
繋げていけるように考えながら、書きましょう。
■月案の参考になる保育専門誌や保育雑誌
主に、全年齢対応で、毎月出る月刊誌と、
一冊あればその学年が一年対応できる、年齢別タイプの、
二種類の参考書があります。
全年齢対応の月刊誌タイプ
主に毎月、発行されるもの。
特徴としては、常に新鮮で新しい情報が掲載されている事。
また、コラムや保育関係の読み物なども充実。
こういった月刊誌の保育雑誌のメリットとしては、
0歳児、1歳児、2歳児、3歳児、4歳児、5歳児、
すべての年齢に対応した情報や製作案、壁面ネタなどが掲載されています。
またその月の、月案の書き方などが載っている事です。
よって、毎月、とりあえず買っとけばOK。
掲載される情報も新鮮な新しく、コラム、読み物も充実しています。
デメリットとしては、 何歳児のクラスの先生が読んでもいいように、
全年齢の保育の情報が、まんべんなく収録されています。
「○○歳児クラスだけの情報が知りたいのに!」
というように、自分の受け持ちのクラスの年齢の事だけ考えると、
それぞれの情報は、薄くなりがちです。
その学年のクラス特化の参考書タイプ
このタイプは、一冊でその学年の全てを網羅するタイプです。
メリットとしては、
月刊誌のように毎月買いなおす必要がない事です。
コスパがいいです。
そして、余計な情報が載っておらず、本当にその学年、
クラスを運営していくための情報が凝縮されている事です。
もし、興味がある方は、下記の記事もご参考ください。
保育雑誌の特徴をまとめてあります。
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