「うちの子が主役じゃないのはどう考えても保育園が悪い!」
保育園には様々な家庭環境、状況に置かれる子ども達が、
登園し、利用しています。
保護者の子育て状況や、性格、気質も様々。
現在の家庭環境は、本当に多様性があります。
価値観の違いから生まれる、
モンタスターペアレントと呼ばれる存在があります。
こんばんは!
男性保育士のあつみです。
この記事では、
たびたび話題になる、保育園や幼稚園などに寄せられる、
理不尽なクレームについて、諸々を記録していこうと思います。
また、この記事では、
私の園の実例を参考として取り上げているので、
私の考え方や主観もかなり入っています。
その上で参考として頂けたらと思います。
目次
●モンスターペアレントとは
自己中心的で理不尽なクレームや要求を押しつけ、
保育園や学校などの施設に圧力をかけてくる保護者の事です。
教育を便利なサービスと考えており、
他の利用者、子どもよりも少しでも待遇が悪いと、
特別扱いするような文句を言ってきます。
●保育園でよくあるクレームのパターン
さて、よくある(?)モンスターペアレンツからの理不尽クレームとしては
- 園で汚した服は洗濯して返してほしい
- 汚れるから外遊びはやめてほしい
- トイレトレーニングは家で出来ないからしてください
- 好きな子と一緒のグループにしろ
- 嫌いな子と別のグループにしてください
- 発表会で主役にしろ
- 写真がかわいくない 真ん中に映せ
- 働いているからもっと遅くまで預かってください
など、わけのわからないクレームが、あるようです。
ただ、極端な例だからこそ取り上げられて、
さもモンスターペアレントばかりかのように言われていますが、
別に今始まった事でもありませんし、
昔からこういったクレームは、あります。ただ、割合としてだんだん増えてきてるのが問題ですね。
こんなクレームがある時点でおかしい世の中です。
日本平和っすね!●私の勤めている園の現状
私の勤めて居る園でも、 大なり小なりクレームはありますが、
クレーム=モンスターペアレントではありません。
正当で理にかなったクレームなら、
それを真摯に受け止め、改善していくのが園の勤め。日々の小さな要望を受け止め、改善していく姿勢があるため、
保護者の方も、園の方針をしっかり理解してくださった上で、
協力してくれるように感じています。もちろん気難しい保護者の方や、
もっと丁寧に見てほしいという方もおられますが。協力というと大げさですが、
保護者と、福祉施設の職員である保育者との関係を、
ちゃんと把握したうえでの付き合い方を、
お互いにわきまえている、 というように、私は感じております。その理由は、園長や主任の、毅然とした対応です。
普段からしっかり保護者に関わっていく事で信頼関係を作り、
細かな要望やクレームはしっかり受け止める。しかし、不公平で理不尽な要求は、
園の方針として、決して出来ないと伝えて、
毅然と対応しています。うちの園のシステムとしては、クレームがあった時点で、
全職員にしっかりとシェアされるようになっています。最終的に対応する、園長の対応としては…
クレームがあれば、相手の言い分は受け入れつつ、
筋の通っていないクレームには毅然と対応し、
出来ない事は出来ないと理由をしっかり伝えます。
公平に、客観的にみて、正当なクレームであれば、
職員会議で対策、改善を図る、という形をとっておられます。●比較的公立園に起こりやすい
私立に比べて、公立園は様々な家庭環境の家族が、
利用することになります。比較的裕福な家庭の子も居れば、
生活保護を受けていて、子どもによって家庭環境に、
差がある事も多いです。
それゆえ、保護者の性格、気質も様々。価値観の違い、考え方の違いが、
理不尽なクレームを生み、モンスターペアレントになってしまうこともあります。●私の考え方と対応
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私は乳児より幼児とのかかわりが多いですが、
よくある、服の汚れ…や、
子ども同士のトラブルのケガ…などについては、遊びの中で、活動なかで、
必要以上に服を汚してしまう事はあります。
粗相をしてしまうことだって、子どもなんですから当然あります。
そんな時は、水洗いをして、
しっかりと理由を保護者に説明をしています。もちろん、
園児にケガをさせてしまった時は
丁寧に謝罪をして、経緯をしっかり伝えています。もちろん、モンスターペアレント(笑)という類の保護者は、
納得いかないかもしれないですが。保護者の考え方
多くの保護者については、
遊びや活動の中で汚れるのは当然。
沢山遊んで、体験して、それで汚れるのはいいという考え方をもっていたり、ケンカでケガしたり、ひっかかれても、
そういうやり取りを通して、言葉で話す大切さを
学んでほしいと考えておられる方がほとんどです。つまり、保護者から頂いたこれら意見の求める所として、
私たち保育者がしていくことは、汚れるという事よりも、
沢山遊んで、いろんな体験をさせてあげることが大切であるという事や、トラブルやケンカが起こった時は、
しっかりとそのあとのケアをして、話し合いで解決する大切さを、
伝えていく事だと考えています。汚れる、ケガをする、主役になれない、運動会で負ける、
それは、子どもにとって、大切な経験であり、
いろんな気持ちを、たくさん感じているんです。そういった価値観を、保護者と近づけて行けると、
クレームが減るかもしれないですね。●保育所の役割と家庭の役割
保育園は、子どもにとって、
家庭以外の、外部と関わる環境であります。
子育てや成長について、
すべてを保育園に一任するのは、おかしな話です。こどもの可愛い一面だけを、楽なところだけ見て、
お世話の大変な面だけは、保育園に押し付ける。それって、自分の子どもに対する関わりとして、どうでしょうか。
あるいみ育児放棄ですね。そういう所も含めて子育てでありますし、
乳幼児期化からのそういった親からのかかわりを感じて、
子どもは成長していきます。保育所は、福祉施設です。
別に保護者にとって、便利なサービスではありません。お金を払っているから、何でも要求に応えろと言い、
保育所をサービスだと考えている方は、
子どもはアクセサリですか?
ステータスですか?
お洒落感覚ですか?特に、民間の保育園は、教育に力入れ過ぎています。
変わる時代と、要求される保護者のニーズに応えようと、 必死です。
毎日遅くまで涙ぐましいまでの努力してます。保育者である私が考えても、
既に過剰すぎるサービス業状態になってる現状です。福祉施設である保育所は、働く保護者に変わって、
保育に欠ける子ども達を保育(養護&教育)していく事が基本です。片方で全てを補えるものではなく、
家庭でのかかわりも、保育所での外とのかかわりも、
両方が必要です。たとえ両親が働いていようが、
家庭でのかかわりは必要です。こんな絶対にこんな子に育ってほしいという思いがあり、
そうならなかった責任を保育所に求めるのであれば、
自分でなんとかすべきです。 保育所に頼るべきではありません。また、子どもは思い通りになりません。
子どもがやりたいように、したいようになります。私たち、保育者として出来るのは、 可能性を広げてあげることです。
またそこに、押し付けや強要があってはいけません
…というのは、私の保育観の話になるので、
この記事ではここでストップ。●クレームがあれば全てモンペ扱いする保育士
意見を言ってくる親のすべてをモンペというのは、おかしな話です。
普通のクレームであれば、真摯に受け止め改善を図っていきます。前述しましたが、
「クレーム=モンスターペアレント」ではないのです。最近の傾向として、
モンスターペアレントという言葉が流行しているので、
クレーム=モンペと繋げて、
正当なクレームまで敵と見なす方もいますが、それは間違ってますよね。クレームをただの文句扱いする保育者は、
やってる事はモンスターペアレントと同じです。
それこそモンスター保育士と言っていいでしょう。●私に出来ること(個人的な考え方)
偏った考えを持つ親をどうにかするのは、難しいでしょう。
また、そういった保護者を、一人ずつどうにかしても、
根本的な解決にはつながらないでしょう。偏った考えを持つ保護者が子どもを育て、
悪循環は止まらず、広がっていきます。親をどうにかするより、
子ども達に未来を託しましょう。私たち保育者にできることは、微々たることしかないかもしれませんが、
それでも、こんな世の中でも、
子ども達に、良いことと、してはいけない事を、
正面から向き合い、伝えていく事をしていこうと思っています。保育者の思いが伝わっていれば、
きっとその子が大きくなったとき、
他者のことを考えられるようになるでしょう。私の今の、子ども達へのかかわりで、
どんな風に育つかが、変わってくるんですから、
責任は大きいですよね。未来をつくっていく仕事だと思います。