絵本や歌に頼らず子どもが上手にお片付けをする方法とコツ
歌や絵本はお片付けの導入でしかなく、
それだけに頼ると、自分で片づけようとする気持ちが育ちません。
本当に大切なのは、子どもが何も言われなくても、子どもが主体的に、上手にお片付けをしようとする事です。
子どもがお片付けをしたくなる環境を作る方法とコツを紹介します。
こんばんは!
男性保育士のあつみです。
楽しく遊ぶのは、子どもの得意とするところですが、
お片付けとなると、どうでしょう?
まだ遊びたい気持ちが残っていると、中々片づけは進まないし、
乱れるし、話は聞かないし…という悪循環になることも。
保育園や幼稚園などでは、子ども達が自分からお片付けをしたくなるような環境を整えてあげる事が大切です。
この記事を書いた人
あつみ先生
保育士/幼稚園教諭/保育教諭|現役8年目|今年は0歳児担任|SNSフォロワー累計17000人↑|見てきた子ども達は250人↑|保育士ライター(MAMADAYS/ほいくらいふ等)|書籍出版「保育製作365日/100均知育365日」|30万PV保育士ブロガー|ピンタレスト月間250万PV|離乳食インストラクター4期卒セミナー講師|詳しいプロフィールはこちら
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■子どもが片づけたくなる環境を作る
普段の関わりの中で、
お片付けに関する絵本を読んであげて話をしてあげたり、
お片付けの歌をピアノで弾いたり、流してあげる事で、
それがお片付けのスイッチになります。
私の保育園では、
お片付けの歌が、合図になります。
うちの園では、1歳児の頃から、
保育室ではこの歌をピアノで弾いています。
お片付けを習慣づけるのにいい歌です。
この頃から、毎日ピアノでお片付けの歌を聞いていると、
ピアノでその曲が流れるだけで、
子ども達はお片付けだよ!と声を掛け合い、
お片付けを始めます。
また、お片付けが楽しくなるような工夫も必要です。
例えば、ブロックやカプラなど、
数が多く細かくなるものが多い場合…
よーい、どん!」[/ふきだし]
みたいな感じに、お片付けそのものを、
遊びやゲーム感覚にすることで、 年齢関係なく楽しめたりします。
また、年中、年長クラスになってくると、
グループや班によってお当番を分け、
「今日は○○グループが本の片づけ、××グループが靴を揃えるよ!」
と、役割を与えることで、子ども達は、本当に張り切って取り組んでいきます。
●本当に大切なのは、自発的に片づけが出来る事。
保育園では、上記で紹介したような、様々な方法を使って、
お片付けができるように工夫をしています。
しかし、 本当に大切なのは、
誰にも声をかけられなくとも、
- 使い終わったら片づける。
- 遊び終わったら片づける。
という事を、
自分で出来るということではないでしょうか?
そのためにはどうしていけばいいのか、
私の経験を交えて説明します。
自分から進んで、整理してお片付けをする子ども達の姿。
これは、僕が実習生の時の経験なのですが、お話しますね。
2歳児~5歳児までの合同保育の時間、園庭での外遊びをしていました。
お片付けの時間になり、子ども達は、一生懸命お片付けをしています。
しかし、異年齢の合同保育の時間です。
皆が一斉におもちゃ箱に駆け寄り、ポイポイと放り込むため、
外遊び用のおもちゃ入れの中身は、ぐちゃぐちゃです。
そりゃもちろん理想としては、
お皿はお皿のカゴにまとめて入れて…
スコップはスコップだけでまとめて…
という、整理しながら、分類しながら、出来ればいいのですが。
こういう整理する片づけ方は、
2歳児~5歳児の全ての子ども達が、 できることではないのですよね。
その後、子ども達は午睡タイムに入ります。
子ども達が寝ている間、実習生である私は、
ぐちゃぐちゃだったおもちゃ箱の中身を思い出し、
園庭に出て、種類ごとにおもちゃを分類し、
カゴごとに、整理してきれいに片づけをしました。
その後、午睡明け、おやつを食べた後の遊び時間、
子ども達がそのおもちゃ棚を見て…
「うわ!すごい!きれい!」
と、年中、年長さんの子ども達が、
おもちゃカゴの中身が、整理されている事に気づきました。
その後も園庭での外遊びをしたのですが、
その時のお片付けの様子が、午睡前とは、違っていました。
「きれいにかたづけよーっと!」
「コップはここのカゴだよ!」
…と、保育者が何も言わずとも、子ども達同士で、
整頓された状態を維持しようとしたり、
声を掛け合う姿をみて、とても感動したことがあります。
私の行動ひとつで、子どもに影響がある
私が、おもちゃを整理して片づけたことで、
それに気づいた子ども達が、 自分から整理整頓を意識して、
お片付けを丁寧にするようになった…
これって、大切なことではないですか?
掃除や、整理整頓、物的に保育環境を整える事…
これって、実習生でも、1年目の新人でも、保育技術がなくとも、
子ども達に、大切なことを伝えていける手段です。
この実体験から、綺麗に整理されている状態、それ自体が、
子ども達にとって、良い保育環境であると、考えることが出来たのです。
それ以降の僕は…
掃除だから、といって手を抜かずに、掃除こそ頑張る!
という気持ちになりました。
子ども達が快適に過ごせるだけではなく、
整頓された状況を、子ども達自身が、意識して過ごせるように。
特に、年中、年長になる子ども達には、保育者である自分が、本棚の整理をする…や、
玩具を綺麗に片づける…という姿を見せれば、必ず気づく子ども達が居ます。
と、張り切って整頓された状況を維持しようとし、片づけようとします。
そこで、
[char no=5 char=”涼しいあつみ先生”]「ほんとに?嬉しいわー!本が綺麗だと気持ちいいもんね!ありがとう!」 [/ふきだし]と、声をかけて、さらに周りの子ども達も意識できるように…と、連鎖を広げていきます。
●大切なのは自分で気づき、片づける事。
片づけそのものに遊びを取り入れたり、
達成感を感じさせたりしながら、子ども達に伝えていくという事は、
大切な事です。また、とてもいいことだと思います。
しかし、本来片づけは、
誰かに言われてするものではありません。
- 保育園で、子どもが言う事を聞ず、片づけない…
- お家では、子どもが全然お片付けをしない…
そういう時は、
子ども達の生活空間全体を、一度見てみましょう。
保育室では、おもちゃ箱の中や、
床だけが綺麗になっていればいいのでは、ありません。
- ピアノの上にものが置いてないか?
- 棚の上が物置になっていないか?
- 子ども達のロッカーの中は整理されてるか?
- 本棚の整理整頓はされているか?
- 壁面装飾は壊れたりしていないか?
これらが、全て、常に綺麗であることで、子ども達は遊んだ時に、
自分で散らかしてしまった、汚してしまった、と認識します。
まず、それに子ども自身が気づくことが大切です!
これに気づければ、
おのずと子ども達自身でお片付けを始めます。
それによって、子ども達を怒り散らす必要もなくなり、
褒めて認めていく保育ができるのです。
これは保育園だけではありません。
お家の中でも同じことです。
大人が、きれいにすべき場所を常に綺麗にしていることが、
子どもが自発的に片づけを始める第一歩です。
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