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保育の描画技法のひとつであり、花火や星空のきれいな表現でよく使われる「スクラッチ技法」を写真付きで解説しています。
別名、ひっかき絵や削り絵と呼ばれるスクラッチ技法のやり方やコツ、また活動におけるねらいなどを、お伝えします。
こんばんは!
男性保育士のあつみです。
保育における描画活動の、表現技法のひとつである、「スクラッチ技法」と言うものがあります。
スクラッチとは、ひっかいたり、削ったりするという意味があります。
これによって、描画表現を行います。
■この記事は動画でも解説しております。
この記事では、スクラッチ技法のやり方の解説と、コツやポイントの紹介だけでなく、
よくある疑問の「なぜ黒色だけが削れるのか」という事や、クレヨン、クレパスの違いなどの疑問も解説しております。
前述しましたが、スクラッチ技法とは、
削ったり、ひっかいたりして、表現する手法の事です。
その【ねらい】はスクラッチ技法ならではの、綺麗な表現を楽しむ事です。
また、ひっかくのに使う素材を様々なものに変え、
表現の違いを楽しむのも、とても面白いです。
【求められる力】は、しっかり塗っていく事と、集中力。
よって、適しているのは年中以上~(4歳児、5歳児クラス)の活動で、行う事が多いです。
保育現場で行うスクラッチ技法で多いのは、
下地にクレパスを使い、上からクレパスorアクリル絵具で黒く塗りつぶす方法です。
さて、スクラッチ技法に使う用紙ですが、
塗り重ねて削る、という手法をとるので、薄すぎる紙は向いていません。
まずはクレパスで、下地となる色を塗り込みます。
なるべく白い所がみえないよう、よく塗り込むのが、綺麗に仕上がるコツです。
また、黒と他の色の対比による綺麗さ、
色の変化、コントラストがスクラッチ技法の醍醐味ですので、
なるべく下地は、明るい色で塗ったり、パステル系の淡い明るい色で塗る事で、
より、魅力的できれいな作品に仕上がります。
配色については、ランダムでいいのですが、
色の境目は、たくさんあったほうが、
スクラッチした時の線が美しく、綺麗になります。
そういった場合には、
色を塗る前に、一度、境目となる線を引いておきます。
こうすることで、
決まった範囲に色を塗ればいいと分かりやすくなる上、
塗り絵感覚で楽しめるため、より面白くなります。
また、色の塗り分けが分かりにくい子にも分かりやすくなります。
[char no=5 char=”涼しいあつみ先生”]簡単な塗り絵遊びから、スクラッチ表現に繋げる…というのも楽しいです。[/ふきだし]しっかり塗り込めたら、黒のクレパスで、塗りつぶします。
この際、しっかりと何度も塗り重ねて、
真っ黒にしてしまうのが、綺麗に出来るコツです。
下地の色が見えなければ見えなくなるほど、綺麗になりますよ!
すべてを塗り終えたら、
いよいよ、スクラッチ(削り出し、ひっかき)を楽しみます。
ここで使うのは、竹串や割り箸など。
削る道具を変える事で、いろんな表現が楽しめます。
さて、上記ではクレパスを使う方法をお伝えしましたが、
黒クレパスについては、黒のアクリル絵具で代用できます。
特徴としては、クレパスの油分が、アクリル絵具を、
ちょうどいい具合にはじいてくれるため、仕上がりの発色が非常にいいです。
ただ、細い線は表現しにくいのがデメリット。
アクリル絵具を使うメリットとしては、
黒を塗る作業が圧倒的に楽なことです。
筆を使うため、広範囲に塗りやすいため、負担が減ります。
まず、下地はクレパスで塗ります。
ここまではクレパスのみで行う時と同様です。
しっかり塗り込めたら、黒のアクリル絵具で塗ってしまいます。
今回、このサンプルで利用しているのは、
ホルベインアクリラというアクリル絵具です。
隙間があると、絵具が紙に染み込んでしまいます。[/ふきだし]
絵具が乾いたら、いよいよスクラッチ。
アクリル絵具は、削る、ひっかくというより、
黒くコーティングされた表面を、べりべりと剥がすイメージですので、
やってみれば分かると思いますが、細い線が表現できません。
細い線を表現したい時は、クレパスが適しています。
ただ、クレパスの油分が、
うまい具合にアクリル絵具をはじいてくれるため、
下地の発色はめちゃくちゃ綺麗に表現できます。
●黒クレパス
●黒アクリル絵具
スクラッチ技法を楽しむポイントは2点。
という事です。
さて、何度も述べています通り、
塗り込む力と集中力が求められます。
これ、実際にやってみれば分かると思うのですが、
塗りつぶすのって、最初は楽しいです。
しかし広範囲になってくると、めっちゃ時間もかかるし、
先生でも疲れてくると思います。
それを子ども達にやらせたらどうなるか?
集中力は単なる疲労へと変化し、嫌になってモチベーション、意欲が下がります。
それでも、全部ふちまで塗り終えなければいけない…
こうなってしまうと、活動でも遊びでも楽しみでもなく、
それは苦痛を伴うただの作業となります。
楽しく活動をすすめ、楽しいまま活動を終えて、
満足感を得るために、使う紙は小さくします。
葉書程度の大きさでも、十分です。
前述しましたが、子どもにとって、
塗りつぶすという事は、非常に大変で集中力が必要です。
まずはカラフルに塗ってみて、その上からまた黒…
という二重の大変さが待ち構えています。
これを乗り切ろうと思うためには、子ども達自身が、
「きれい!やってみたい!」
と思える事が必要です。
そのために、実際に子どもの目の前で、
ひっかいて花火の絵を描いてみせる…など、実演してみましょう。
子ども達が好きな色のクレパスを使っていると、
黒って減りにくく、黒のクレパスは、人気がない…
というイメージがあるかもしれません。
そんな時、特にスクラッチ技法の導入で読んであげたいのが、
「クレヨンのくろくん」という絵本です。
仲間に入れてもらえないくろくんでしたが、
スクラッチ技法で、綺麗な花火を描くお話です。
黒だからこそ、綺麗に表現できる事もあるという、
スクラッチ技法、ひっかき絵の導入に、まさにドンピシャな絵本です。
他のカラフルな色のクレヨンは、とっても楽しく絵を描いている…
くろくんは、自分は黒で、悲しくなってくるんですね。
でも、最後に、自分の特徴を活かして、みんなと協力して、
綺麗な絵を描き上げるのが、とっても素敵です。
くろくんって、実はすごい!という気持ちになりますね。
いろんな色のクレパスでで画用紙を色付けしたあと、頑張って黒つぶしていました。
この絵本の特徴は、分かりやすい文章で説明されている事!
4歳児クラスでも理解する事ができました。
スクラッチ技法、ひっかき絵に対するワクワク、ドキドキ感をもたせる、導入にピッタリの絵本です。[/ふきだし]
[char no=13 char=”レビュ子2”]この絵本の作者は、そらまめくんの絵本が有名ですね。
みんなで楽しく絵を描いていくクレヨンですが、
くろくんだけ仲間に入れてもらえず…
でも、他の色のクレヨンたちが、みんなケンカを始めてしまいます。
そこでくろくんが、全部塗りつぶしてしまいます。そして出来上がったのは…?
みんな、違って、それぞれ出来ることがある。
そんな事が伝わってくる、いい絵本です。
スクラッチ技法は、私が幼稚園の時、小さいころに大好きだった遊びです。
真っ黒に塗りつぶした絵をひっかくだけなのに、出来上がった絵はとても神秘的。
何色が出てくるのか、ワクワクしながらひっかいていた記憶があります。
[char no=15 char=”レビュ子4”]あたたかく、やさしい絵柄の絵本です。
いろんな色が登場するので、好きな色を見つけるも面白いです。
仲間はずれにされてしまう、黒のクレヨンのくろくん。
黒って、線を描く時の色…というイメージがありますが、
それぞれ、みんな違う個性が合って、それぞれできることがある。
趣味バラバラ、ノリちぐはぐ、性格真逆。
生まれた国が違う、ギャグのツボや、文化も違う…
その違いが、素敵だよって、今なら言えます。
スクラッチ技法・ひっかき絵は超楽しい。
カラフルでハチャメチャ大混乱だけど、
みんなで協力すれば、素敵な絵がかけて、無敵ってワケ!
だから、いろんな色も、くろくんも、もう仲間ね![/ふきだし]
スクラッチの導入としても最適ですが、
絵本としての評判もいいですね♪
■この記事は動画でも解説しております。
スクラッチ技法って、子ども達にとって中々面白く、感動的です。
ただ、やるのはけっこう大変。また、どうして下の色だけが出てくるのか?
大人も子どもも、分からない事や疑問があったりします。
スクラッチ技法を保育で行うにあたり、
よくある保育者の疑問としては…
「なぜ、黒のクレパスだけを削り取り、下地の色が削れないのか?」
というものがあります。
簡単に説明しますと、カラフルな色を下地として塗る事で、
先に色を画用紙に定着させています。
その上から、黒で塗りつぶします。
黒のクレパスは、直接紙に書いていないため、紙に定着しにくいです。
なので引っかく時、黒のクレパスのみが剥がれ、
定着した下地が露出する、と言う事です。
また、クレパスも色によって、若干硬さ、柔らかさが違います。
個人的に、黒は柔らかい部類だと感じております。
一度下地に、黒より硬い性質の、
他のカラフルな色をしっかり塗り込んでることで、
上部のやわらかい黒クレパスだけを削り取り、下の色を残しやすいです。
基本的に、大まかな成分は同じですが、
含まれている顔料と油分の量、割合が違います。
分かりやすく説明すると…
●クレパスの特徴
●クレヨンの特徴
クレヨンだと、面を塗り潰すのに、とても苦労します。
やってみれば分かると思いますが、固くて全然塗り進める事が出来ません。
また、スクラッチしても、綺麗に削れず、感動が薄れてしまいます。
普通の絵具では、スクラッチ技法の黒クレパスの代用には使えません。
絵具にも様々な種類があります。
似ていますが、含まれる成分が違います。
保育現場でよく使われる絵具の特徴とを下記に簡単に解説しました。
スクラッチ技法に絵具を用いる場合は、
アクリルかそうでないかを、確認してから行いましょう。
夏にピッタリの描画表現の、スクラッチ技法。
冒頭では、年中以上向け~(4歳児、5歳児)とお伝えしましたが、進め方を工夫すれば、3歳児でもやれんことはないです。
是非、綺麗な花火の表現、星空の表現などに…楽しんでみてくださいね。
あつみ先生が超絶ブラック大規模園→小規模園へ転職した話…気になる方はこの記事で読んでみてね!
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コメント
コメント一覧 (2件)
★スクラッチ技法(ひっかき絵)に適しているのは、パスではなくクレヨンです。
(クレバスはサクラクレパス社の商標登録商品であります。)
パスは紺混色に向いており、クレヨンは重ねる塗りに向いております。ですので、出来上がりがきれいなのは、断然クレヨンです。
全くの逆のことが掲載されておりましたのでコメントさせて頂きます
匿名さま、コメントありがとうございます!
そうですね!クレヨンで塗り重ねできたほうが綺麗に出来そうですね♪
私がクレパスが適しているという伝え方をしたのは、記事中にも示した通り、より多くの子ども達が「広範囲を塗りつぶしやすい」という意図があります!
(「面を塗りやすい」という特徴と、幼児クラス(20~30人程度)を一斉指導する想定で「適している」という表現をしました)
指導する子ども達の力が、クレヨンで広範囲をしっかりと塗りつぶせるだけの集中力を、全員が持っているなら、クレヨンでもOKかと思います♪