保育士なのに、給料が高く、ホワイトな仕事内容の職場…
探しても中々見つからない、院内保育所の求人が、なぜこんなに人気なの?

子どもの人数も少なくて、大きな行事もないってホント?

この記事では、院内保育所の求人の倍率が高く、人気がある理由と、院内保育所の仕事内容、求人の探し方をお伝えします。
- 院内・事業所内保育所の求人は人気がある理由
- 院内・事業所内保育所の求人の倍率が高い理由
- 院内・事業所内保育所の求人の探し方
こんばんは!
男性保育士のあつみです。
この記事は、現在一般的な保育園にお勤めの先生で、院内保育園の事を知りたい先生向けの内容です。
院内保育所が増えてきたのは、2012年頃からです。
同時にこの頃から、院内保育の求人が急激に増え、人気が出てきました。
そして、院内保育所という職場を転職の選択肢に入れて、応募する保育者も多数。
…現在なぜ院内保育所の求人がこれほどまで人気でしょうか?
ブラック保育園のやり方に嫌気がさした人が多すぎるからです。
もしあなたが、今お勤めの保育園において…

- 無駄な行事、ホントにいらない
- 無駄な書類、多すぎ
- 無駄な残業があって、残業代も出ない…これって普通?
- 持ち帰り仕事多すぎて、しんどい…
- 子どもは好きだけど、この忙しさじゃ体を壊してしまう…
- 丁寧に子どもと関わりたいのに、忙しすぎてそんな余裕すらない…
- 定時に帰りたい、定時退社は夢物語…
- パワハラ前提の体育会系のノリ、マジ無理
- 無償で労働する事が美徳という価値感、ただの害悪だと思う
- コンプライアンス無視の経営者(園長)、早く逮捕されないかな…
…と感じるのであれば、それは大正解です。
そう感じている先生が、実はめちゃくちゃ多いんです。
キレイゴト抜きのあなたの感性は、めちゃくちゃ正しいです。
ある意味で最も美しい本質であり、誇るべき正論です。
■院内保育所求人が人気の理由は残業も持ち帰りもない事と仕事内容

ざっくりと院内保育所の特徴(メリット)をお伝えしますと、下記になります。
- 行事が無い(ほぼ無い)
- 残業もない(あっても手当が出る)
- 持ち帰り仕事もない
- 定時(シフトの時間通り)に帰れる
- 病院という組織の安定感と安心感
一般的な保育園に勤めている先生からすると、真逆の常識が、そこにはあります。
あなたがもし、現在の民間保育園・公立保育園で、行事に忙殺され、残業と持ち帰り仕事で神経をすり減らしているのであれば…そんな保育園がある事を知ることで、選択の幅が広がるはずです。
■院内保育とはどんなお仕事?特徴と仕事内容について

院内保育所とは、その病院で働く職員・先生のお子さまを預かり、保育する施設です。
- 認可保育園に入れなかったお子さまをもつ職員
- 夜勤等で、一般の保育園に預けるのが難しい方
…などなど、病院に勤めながら、子育てしていく保護者のための施設です。
上記の特徴による、夜勤の発生など、デメリットも存在しており、それについても後述しています。
●病院が管轄する無認可保育園

因みに、病院の管轄で設置されているため、厚労省の認可保育園の基準は適用されません。
厚労省の認可を受けていない無認可保育園に分類されます。
ゆえに、子どもの人数あたりの保育士の配置人数などの縛り、決まりはありません。
また、1人当たりのスペース・面積なども決まっていませんし、園庭もあったりなかったりします。
病院内の一角に設置される事もあれば、別棟として設備がある場合など、形態は様々です。

●少人数で丁寧で家庭的な関わりをする

特徴としまして、少数で、丁寧な関わりをし、家庭的な保育をします。
保育園の規模は病院によりますが、多くは小規模スタイルとなります。
(もちろん、園舎も園庭もある、わりと大きめの病院内保育所もありますよ)
園児が少ない、そして病院ゆえの長時間&変則的な時間の勤務ゆえに、生活的な援助がメインとなります。
そこでは、普通の保育園では考えられない、夕食を食べたり、夜の寝かしつけたり…
家庭的できめ細やかな、丁寧なかかわりが求められます。
★規模の大きな院内保育所も存在する
前述した通り、院内保育所の規模は、病院の大きさやかけられるお金に比例します。
規模の大きい病院だと、院内保育所でも広い敷地、充実した設備のある所もあります。
それに伴いあずかれる子供の人数も多い保育所も。
本当にピンキリと言えます。
●院内保育所は、年齢もバラバラ、時間も不規則な状況の子どもが利用する

主に入所するのは、病院で勤務する職員の子どもや、
勤務する職員の中でも、一般的な保育園に申し込んでたけど「保育園落ちた…(略)」という子どもを預かる場合が多いです。
よって、預かる年齢はバラバラで、クラス分けなどはなく、必然的に異年齢・縦割りクラスとなります。
(預かる子どもの年齢的には、0歳~3歳頃が多いです)
利用形態も、保護者の勤務時間に合わせてずっと保育園に居る子や、
平日の日中は一般の保育園、夜勤の時だけ院内保育所に通うなど、保育園をかけもちしてる子もいます。
待機児童として、認可保育園に入園まちの子が退園したり、入れ替わりも多いです。
子ども達が保育士に慣れるまで、時間が掛かるかもしれませんね。
■院内保育所で働くメリットと特徴

院内保育所で働く利点としては、何より、しっかりキッチリと仕事が管理されている事です。
残業、持ち帰りが発生しにくいので、仕事とプライベートをキッチリわけられます。
それにより、プライベートに仕事を持ち込むことが無いので、あなたの時間は充実します。
”一般的なブラック保育園(笑)”では、仕事が終わっても休日でも、仕事のことが頭から離れず、モヤモヤ、胃の痛い思いをしたと思います。
しかし、多くの院内保育所では、時間でしっかり区切られているため、心理的負担がかなり少ないです。
●院内保育所の特徴として行事が少ない・書類も少ない
その形態ゆえ、大規模な行事がしにくい、と言う事もあります。
そもそも、預かる時間も、年齢もバラバラです。
全体で行事を行うとか、全員参加などが難しい事が多いです。
出来たとしても、年に数回かそこらですし、そもそも小規模な保育園です。
一般的な保育園に比べて、圧倒的に負担は少ないです。
そして、そもそも生活がメインなので、行事などにまつわる書類・大がかりな準備なども発生しません。
無駄な行事よりも、子どもの保育に専念したいという人には、ピッタリですね。
■病院ならではの好待遇・高収入・福利厚生の充実について

院内保育園は、無認可保育園ではありますが、企業内・病院内の正職員(もしくはパート)という立場であります。
保育室を用意できるくらい基盤の大きい、運営に余裕のある病院のため給与面・待遇的には安心して働けるのはメリットと言えます。
なので、給与や待遇は、病院の基準・水準となります。
運営母体が大きい事で、一般の保育園よりも福利厚生も充実しており、恵まれている事が多いです。
もちろん待遇は、病院の母体の組織の規模に依存・比例してきます。
しかし多くの場合、一般の保育士に比べてかなり高い・好条件になります。
●院内保育所の給与・賞与(ボーナス)について

病院基準の高い基本給に加えて、夜勤やその他手当が加算されることで、一般的な保育園に比べて、お給料はかなり高くなってきます。
また、賞与(ボーナス)についても、年に2回つくのが普通です。
基本給がそもそも高かったりするので、それに比例して賞与も高く感じるでしょう。
そこも一般的な保育園との年収に、差を感じる要因だったりします。
またこの傾向は、大きい病院、特に大学病院など組織が大きいほど、顕著です。
また、首都圏に近くなればなるほど、給料も跳ね上がってきます。
(特に東京、神奈川、千葉、埼玉エリアなど)
●院内保育所の休日について・カレンダー通りのお休みが取れる

また、院内保育園は、病院の時間・カレンダーに合わせて運営されています。
病院が休みの日には、そもそも保育園は開所していません。
”一般的なブラック保育園(笑)”のように、行事前だからといって休日出勤させられる事もないです。
あらかじめ休日が分かっているので、非常にプライベートの予定も立てやすい、と言えます。
病院が24時間の場合は、夜もお子様をお預かりするので、夜勤もあります。
休日も病院のカレンダー通りになります。
逆に考えると、24時間やってない病院の場合は、夜勤もありません。
●院内保育所の勤務時間と、残業について

一般的な保育園のように、早出、遅出といった時差のローテーション勤務ではなく、
基本的に二交代制or三交代制のシフト制になっている施設が多く、時間でキッチリ区切られています。
勤務自体がキッチリ時間分けされてるシフト制で、残業は少ないです。
保護者のお迎えが遅くなっても、次のシフトに入ってる職員に、連絡事項だけ伝えて引き継げばOKです。

「書類が…」とか「作り物が…」といったような、プレッシャーがかかったり、納期があるような雑務の残業ではありません。
そして残業が発生しても、ブラック保育園と違って、ちゃんと残業代が支払われます。
■院内保育所で働くデメリット

一般的な保育所とは形態がことなる院内保育所です。
それゆえに、もちろん気を付けるポイント・デメリットもあります。
●病院の夜勤などに合わせて24時間対応の保育園もある
病院の開いてる時間と合わせているというのは、メリットでもデメリットでもあります。
具体的には、24時間やってる院内保育園では、月に数回、夜勤が発生します。

体調管理が求められる場面もあり、体が慣れるまで、時間が掛かります。
ただし、日中しかしてない病院もあるので、その場合は夜勤などありません。
自分の出来る事・やりたい事のバランスを重視して職場を探しましょう。
●保育室が小規模な場合が多く、園庭など設備が乏しい場合もある

前述しましたが、院内保育所とは、無認可保育施設であり、保育の基準・形態は様々です。
普通の保育園ではあるはずの園庭や遊具が無い保育所もあります。
それゆえに、おさんぽコースの確保など考える必要も出てきます。
クラス分けが無いところもあるため、どういった保育をしていくか、工夫を凝らし、自分たちで保育を作っていく必要があります。
子どもも、入れ替わりがあったり、来ている時間もバラバラなので、信頼関係の構築に時間が掛かる事もあります。
ゆえに、どちらかといと、即戦力(経験者)が求められる傾向にあります。

●院内保育園では普通の保育園で身につくスキルが身につかない

上記の通り、特殊な環境ではあります。
保育の本質自体は変わりませんが、大勢をまとめて盛り上げる技術だったり、行事などを作り上げる力など、普通の保育園で勤めるのに、必要なスキルは身につきにくいです。
上記のように、一般保育園と、病院内保育園では、雰囲気も違います。
院内保育所の特徴とメリット・デメリットを理解したうえで、今後どう働きたいか考えて動きましょう。

ただ、形が違うだけで、あなたにあった働き方を選んでみてくださいね。
私は、プライベートが確保できることに重きをおいて、ブラック保育園を脱出しました。
●無認可保育園なので、実務経験の年数として加算されない場合もある
もし今後、認可保育園への転職をする場合は、無認可保育園での勤務は、実務経験の年数とカウントされない場合もあります。
認可保育園では、経験年数が給料に反映される場合もありますので、今後どういったキャリアプランを考えているかで、計画を立てる必要となります。
■院内保育所で働く保育士に向いてる人は?

院内保育所への就職を希望する先生達って、だいたい下記に当てはまります。

- 本当の意味で子どもが大好き。
- 無駄な行事、無駄な取り組みが嫌。
- 少人数で、身近で、丁寧に、家庭的に関わりたい
- それでいてプライベートと仕事をハッキリ切り分けたい。
こういった思いがある先生ほど、一般的な保育園を退職して、院内保育所へ就職しています。
ちなみに、民間の大規模園につとめている人が、院内保育所への就職を希望する人って、本当に意味で、子どもが好きな優しい心の先生が多いです。

今後、保育士に戻ろうなんて、思わないでしょう。
…でも、あなたが、それでもまた、保育園で働きたいと思ってるという事は、本質的に子ども達が好きである、という証明です。
ブラックな経験あっても…それでも、なんとか子ども達と関わりたい。
子ども達のために頑張りたいという思いがあるからこそ、また保育所への就職を希望しているんです。
「もう普通の保育園でパワハラを受けながら体と心を壊して仕事はしたくない…
けれど、子どものために働きたい」
という心理ですね。
しかも、院内保育って、病院で働く保護者からお子様を預かり、
お仕事に専念して、活躍してもらえるという、めちゃくちゃ重要な役割をもった仕事です。
一番切実な、保護者支援でありますよね。
だから、あなたが新しい職場を求めているという事は、本当の意味で子どもが好きだという事です。
自信を持ってくださいね。
■院内保育所の求人の探し方、院内保育所で働きたい!

小規模で、落ち着いて保育したい人に人気が高い病院保育所は、働く上でのメリットが多いです。
院内保育室の求人自体は、数多く出ていますが、施設ごとの募集人数は多くないです。
いい求人は出てすぐに埋まってしまう倍率の高さなので、自分で探すのは難しいです。
(特に東京、神奈川、千葉、埼玉は求人が集中しています。)
院内保育の求人を見つける方法は、
- 職業安定所(ハローワーク)
- 求人フリーペーパーなど
- 求人サイトに問い合わせる
といった方法などがあります。
この中から、あなたが出来る方法から、試していく事が必要です。
自己紹介が遅れましたが、以前の私はブラック保育園に勤めておりました。
私は現在、ブラック保育園は退職し、小規模な保育園(定員18名)に勤めております。
その転職活動・方法は「ハロワ」+「転職サイト2つを同時に登録」して進める事でした。
■関連記事(続きの記事)
→院内保育所・事業所内保育所など小規模保育園の求人の探し方
上記の記事で、詳しくお伝えしています。
気になる方は参考にしてみてくださいね。
■院内保育所という選択肢|お金も時間もなく、歳をとるだけの現状から脱出したい

お金もたまらず、プライベートの時間もない。
ただただ、ブラック保育園に使い潰されて、歳をとる恐怖…
自分に合わない職場で何年も続けるのは、人生の浪費です。
もしあなたが、そのブラック園の園長になりたいとか昇進するとか、目的あるなら別ですが…
毎日、夜の9時とか10時まで園長室兼職員室で、イライラしながら仕事しながら、
退勤する職員に嫌味を言ってパワハラ・プレッシャーをかける園長の姿を見ていると…
私は、ブラック保育園の園長のイスに座りたいなんて憧れは、微塵も感じませんでした。
保育園は無数にあります。
今、あなたが勤めている園だけが、保育園というわけではありません。
●小規模施設で働く保育士から話を聞いてみた

保育歴は違いますが、私と同年代の保育士の友人は、小規模な保育園に勤めていました。
彼女は、最初はブラック保育園に勤め、転職を2回ほどした後、現在の職場に落ち着いたようです。
(このブログに登場する「かなみ先生」のモデル人物です)
夏と冬によく話をする機会があり、仕事の様子を聞いていたのですが…
- 定時に帰れる
- 持ち帰りなし
- 残業もない
- 土曜出勤は代休あり
- 趣味に時間を使える
という旨の話を、よくよく聞かされていました。
私自身も、当時ブラック保育園に勤めていたため、保育業界に「そんなクリーンな世界があるのか…!」と衝撃を受けた、というか単純に羨ましかったのを覚えています。
ブラックな社会福祉法人の民間保育園しか知らなかった私の価値感が、ガラガラと破壊された気分になりました。
それがきっかけで、転職に向けて動き出したのですが、私が利用したのは「ハロワ」+「転職サイト二つ登録」でした。
これを同時にいろんなサービスを活用して、効率を最大化して求人情報を集めて、見学を繰り返しました。
その際の動き方・思いは下記の記事にて、詳しく紹介しています。
■関連記事(続きはコチラ)
→院内保育所・事業所内保育所など小規模保育園の求人の探し方
気になる人は、ご参考くださいね。
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