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【読書感想文絵本読み聞かせ】「けんかのきもち」の内容とあらすじ

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読書感想文全国コンクールの課題図書でもある絵本「けんかのきもち」。
この記事では「けんかのきもち」の読み聞かせと、内容やあらすじを紹介します。
ケンカをしてしまった男の子の気持ちが、伊藤秀男さんの絵でリアルに描かれます。
感想文を書く際、注目すべきポイントも紹介します。

こんばんは!
男性保育士のあつみです。

絵本読み聞かせ動画けんかのきもち

この記事で紹介するのは「けんかのきもち」という絵本。
これは、中のいい友達と殴り合いのけんかをしてしまった子どもの話。

ケンカをしてしまった時の、抑えられない気持ちが、とてもリアルに、描かれています。
また、絵を描いている伊藤秀男さんの絵も、実にマッチしています。

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この記事を書いた人

あつみ先生

保育士/幼稚園教諭/保育教諭|現役8年目|今年は0歳児担任|SNSフォロワー累計17000人↑|見てきた子ども達は250人↑|保育士ライター(MAMADAYS/ほいくらいふ等)|書籍出版保育製作365日/100均知育365日」|30万PV保育士ブロガー|ピンタレスト月間250万PV|離乳食インストラクター4期卒セミナー講師|詳しいプロフィールはこちら

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■「けんかのきもち」絵本読み聞かせポイントと絵本データ

  • タイトル:
    けんかのきもち
  • 作者:
    文:柴田愛子
    絵:伊藤秀男
  • 発行:
    2001年12月
    ポプラ社
  • 対象年齢(主観です笑):
    年長~小学校
  • ページ数:
    32ページ
  • 読み聞かせにかかる時間:
    4分

 

 

●第48回青少年読書感想文全国コンクール課題図書

この絵本「けんかのきもち」は、2002年度の、
第48回である読書感想文全国コンクールの、
小学校低学年向けの課題図書です。

この頃の子ども達の、リアルな気持ちが描かれていて、
非常に年代にあっていると思います。

それだけインパクトのある絵本なんですね。

読書感想文を書くときのポイントは、
この記事の後半で書いている、

  • 読み聞かせポイント
  • けんかがあったらどうするか
  • 大人のいない子どもの世界

などを読んでみてください!
注目するポイントが分かります。

 

●けんかのきもちの読み聞かせポイント

 

対象年齢は高め

文章も少なく、簡単なお話に見えますが、
この絵本は年長以上向けになります。
どちらかと言うと小学生向けですね。

何故かと言うと、
けんかをしてしまった、こどもの微妙な、複雑な心境を、
心の動きを描いた内容だからです。

やっぱりこれって、友達との関係がしっかりできて、
けんかをして、仲直りをする経験、ってのがないと、
中々分かりにくい、共感しにくいものなんですね。

けんかをすると、
まえより もっと
なかよくなる。

これは、絵本のカバーについているコピーです。
この心理ってのは、まだまだ、年少、年中では伝わりにくい物です。

よって、この絵本の本質を、
この絵本が本当に伝えたい事を理解して読めるのは、
年長以上となります。
(正直言って、理解できない子にとってはつまらない内容です)

 

子どもの理屈で説明できない微妙な心理を描く

子どものけんかってのは、些細な事で起こるものです。
どっちがいいとか、わるいとか、
そういうのは本人たちにとって、関係ないのです。
子どものけんかって、最早、理屈ではないんですね。
心の中で、あらゆる感情が動きまわるのです。

 

こどもの殴り合いのけんかってのは、真剣なんです。
本当に真剣なんです。それなのに、けんかにまけた。

そりゃ悔しいに決まってます。
全力を出したのに、相手の方が強かった。
惨めな思いでいっぱいにもなります。

 

 

おやつのぎょうざを食べて、気持ちを立て直すってのも、
リアルな子どもの姿ですよね笑

ケンカのあと、あんだけ意地を張って、
あとからあそび島に行って、みんなの前にでるのって、
子どもにとって、とてもドキドキすると思います。

 

どう解決するんだ?と思って読んでみると、
こうたのほうから、謝ります。勝者の余裕ですね笑
ここらへんの心理描写も、なんともリアル笑

こうたから謝られて、
そこでようやく仲直りできるのです。

たいは、謝ってないのもポイントですね。
子どもながらに、謝りたくないというプライドがあるのです。

ほんとに、実際の子どものやりとりを見てるような、
リアルさです笑

 

最後のページを見ても分かる通り、
どちらがいいとかわるいとか、本人には関係ないんです。
やっぱり、勝ちたいんです。

 

大人は、正当な理由や、理屈で解消しようとしがちです。
ただ、子どもにそれを無理矢理、押し付けて、解決できたと思っても、
やっぱり子どもの心理は、理屈じゃないんです。

それが子どもの、実際の、リアルな姿なのです。

 

●けんかがあったら…すぐに止めますか?

大人は、けんかをすぐに止めたがる。

保育士である私が、こういうのもおかしな話ですが、
子どもの周りに大人がいる状況だと、
ケンカをすぐ止めてしまいます。
しかしそれって、いいことばかりではないと思うのです。

自分の気持ちを、我慢することのほうがよっぽど、
子どもにとってつらいことです。

私たち保育士としては、殴り合いにならずに解決する方法を、
伝えていくのですけどね。

子どもの世界では、けんかはあって当然。

それでもやっぱり、誰にでもけんかの経験はあると思います。
大人の目が離れていく、小学生前後に、
けんかをする機会も、出てきます。
子どもであればあるほど、けんかは大切です。
むしろ、けんかが出来る相手がいるってことは、幸せなことです。

けんかになってでも、自分の気持ちを押しとしたいという気持ちと、
それをもってしても、自分の思い通りにはならない時もある、
そんな事を、友達とけんかしたりして、知っていくのです。

殴り合いのけんかからは、たいしたものは生まれません。
痛い思いをするだけ。
でも、小さいころにこそ、そういう経験をすることで、
大きくなってから、仲間ともっと深くかかわっていけると思うのです。

保育士として、けんかはどう対応する?

ちなみに私は、職業上、ケガをさせる事出来ないので、
その点においては気を付けてストップをかける事もありますが、
幼児クラス以上で発生した、子ども同士の言い合いのトラブルなんかは、
基本的に、見守っていく姿勢です。

年長クラスとか、月齢の高い子同士の言い合いとか、
すごい面白いですよ~笑
いいぞ~もっとやれ~的に、見ています笑

感情を思い切りだしてでも、伝えたい気持ちがある。
譲れないことがある。
それはやっぱり大切な事だと思うので。

ただ、見守った上で、あえて言い合いをさせる場合は、
しっかりとお互いの言い分を、詳しく見てあげてください。
子ども達同士で解決できないようであれば、
話し合いの解決のために、保育者の介入が必要になります。
その際、しっかり状況把握をしておかないと、
子ども達を納得させることは出来ませんからね。

 

 

●大人の目を離れて、遊べるようになってからが大事。

大人の目の届かない所で、本当の子どもの姿が見れる。

保育園や、幼稚園では、言い方は悪いけど、
子どもって常に監視されてるようなもんなんです。

しかし、その大人の目を離れて、
子ども達だけで遊べるようになってくる、
小学校低学年…

子どもだけの空間、子どもだけの付き合い、
それが彼らにとっての、本当の子ども同士の付き合いなのです。

親も、先生も介入しない。
それが、本物の子ども達の姿です。

本気の付き合いの表現方法の一つがけんか。

そして、その姿の中には、
この絵本のように、けんかだってあります。

本気で殴ったり蹴ったりします。

大人の監視の目を離れて…初めて学べる事も、あるのですよ。

本気の付き合いというものを、
大切にして育っていってほしいと思います。

別にけんかをしろと言ってるわけではなく、
けんかというのも、本気の付き合いの、表現方法のひとつであると、
私は考えているのです。

なので、殴り合いのけんかを完全否定はできないのです。

 

●けんかのきもちのあらすじと内容

子ども達が毎日、たくさん遊びに来る「あそび島」。

遊び島で毎日遊んでいる、”たい”。
たいは、”こうた”と一番の仲良し。

でも、そのこうたとけんかした。
蹴ったり、パンチしたり、倒したり、
殴り合いのけんか。

そして、たいはこうたに負けてしまいます。
たいは、悔しくて泣いてしまいます。
泣きながら、走ってうちに帰って、
いくら泣いても泣いても、泣きたい気持ちが収まりません。

家にいると、先生が迎えに来ます。
みんなと一緒に、おやつを食べようと、誘いに来たのです。
でも、絶対に行きたくない…
いくもんか…
まだまだ、けんかのきもちは、収まりません。

うちにいたお母さんも、
あそび島にいってしまいました。
たいはうちの中でひとりぼっちです。

なんで、お母さんまでいっちゃうんだよ…!
なんでなんだよ…!

その時、あそび島のみんなが迎えに来ました。
その中には、こうたもいて…

「ごめんな!」

でっかい声で、あやまるこうた。
なんであやまるんだよ…!
まだ、けんかのきもちはおわっていないのに…!

こうたは、玄関の扉を閉めてしまうのです。

そのうち、お母さんが帰ってきます。
皆で作った、おやつを持って。
たいは、それを全部食べてしまいます。
食べているうちに、涙も止まってしまいました。
けんかの気持ちも、終わり。

あそび島にもどって、仲直りするたいとこうた。

でも、心の中では、
次は絶対にぼくが勝つ…
と思うたいでした。

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